2019年08月24日
含胸抜背の罠
最近、熟練のお弟子さんが少し猫背になって、顎が僅かに前に
出るようになってしまいました。
その方は、武闘派なので、勁力を上げようと背中を意識しすぎて
脊柱の後湾が強くなりすぎてしまいました。その結果、頸椎にも
影響が出て、顔が下を向くようになったため、無意識のうちの
顔を上げてバランスを取るようになってしまいました。
早いうちに気が付いたので、形が崩れておかしな癖になる前に
直すことができました。
ついついある1点だけに気を付けて稽古をすると、
全体のバランスが崩れることがあります。
わが身に当てはめても、気を付けなければと思った次第です。
2019年08月13日
太極拳ワークショップ と 武術茶話会 のお知らせ

お茶を飲みながら、太極拳や武術全般に関するお話をしませんか?
テーマは自由です。とりとめのない話。日頃疑問に思っていること、
師匠に聞けないこと、仲間内で言えないことなど、気軽に話しましょう。
特にテーマがなければ、武術などで「力を抜く」という事について
話したいと思います。
後半は太極拳の化勁についてのワークショップです。
「足の裏の操作と化勁、化勁を使った手解きと合気上げ」
がテーマです。
・開催日 2019年8月24日(土曜日)午後2時~4時
(2時~3時 茶話会 3時~4時 ワークショップ)
・費用 1200円
・開催場所 花音堂(静岡県富士市吉原2-10-16)
参加資格は特にありません。太極拳をやっていてもいなくても、
他の武術をやっていてもいなくても大丈夫です。
老若男女歓迎です。
武術未経験者でも、空手の師範クラスの方でも楽しめる内容です。
・参加希望の方はご連絡お願いします。
☏0545-53-2677 花音堂 渡辺
✉teaparty08031972@gmail.com
お問合せも上記へどうぞ。
2019年05月22日
足裏の重心位置・注意すべき3点
踵については、私の習った先生はとても厳しい方でした。
太極拳の型稽古の時に、初心者は後ろ足の踵が動きがちです。
すると、「ちょろちょろ踵を動かすんじゃねぇ!」
と怒鳴ったものです。定歩で重心の前方移動・後方移動が
繰り返される型では、油断をしていると
つい足が動いてしまします。
足の裏の意識は、拇趾の付け根・小趾の付け根・踵
の3か所にあって、その3点をしっかり地面につけます。
その条件で、さらに拇趾の付け根に他の2点より多くの重心を
かけるようにします。
それには、足背・下腿・大腿の纏絲勁が関係してきます。
なので、初心のうちは、重心を多めに、拇趾の付け根に
落とす、という感覚を磨くことです。
拇趾の付け根に重心を落とすことと、踵を動かさない、ということは
どうも、稽古量の少ない方にとっては、両立が難しいようです。
拇趾に意識が行くと、つい踵が浮き加減になります。
踵を意識すると、拇趾に重心がかからなくなります。
踵については、よく陳式の方が、踵重心を強調されています。
また、「五輪の書」でも「踵を強く踏む」という記載があります。
その時に拇趾については、どうなっているのかというと、
どの指とはありませんが、つま先を少し上げるという記述があります。
陳式ではどのようにしているか、知りませんので
陳式が専門の方が、この記事をご覧になったら、
ぜひともご教授お願いします。
足裏の1点のみ取り上げて比べることは出来ません。
全身を含めてトータルで所定の効果が出るような工夫がされているはずです。
興味深いことです。
そういうことで、はっきりと目に見えない足の裏でも
色々と鍛錬がされています。
最初のうちは目に見えないのですが、日々の稽古の成果が出てくると、
足の甲の筋肉がよく動くようになります。
目で見て分かるほどに、足の甲の幅が狭くできたりしますので、
確認の指標になります。