2017年01月02日
足の重心位置あれこれ
富士市で太極拳の個人指導をしている渡辺です。
私の友人が他流派の太極拳を学んでいまして、
足裏の重心位置について、踵にかける、と言われた
と言ってきました。
流派によっては踵にかけるところもある、と聞いて
いたので、それほど驚きませんでしたが、
やはり釈然としませんでした。
宮本武蔵も、踵を強く踏みつける、と言う様な事を
書いています。陳式の書籍などを見ても、時に、踵重心
という事が書いてある事があります。
流派により様々な戦略・戦術があるので、
どの様な理由があるかもわかりません。
自分の流派と違うという事は、
またとない勉強の機会でもあります。
そこで、いろいろとネット検索をしてみました。
少なくとも、太極拳関係では明確に書いてある
記事はありませんでした。
1つの記事に、足裏の重心を、足の前半分・後ろ半分、
内側・外側と分割して、4つのパターンに分類して
ある記事がありました。それによると、イチローは
足の前半分・内側パターンだそうです。
私の知る限り、多くの書籍の中でも、足裏の
重心位置について明確に言及したものは少ないです。
そのなかでも、合気道の塩田剛三先生は、ある本の中で
はっきりと母趾の付根と書いてありました。
塩田先生の合気道は正中線・正中面をしっかり立てて
行い、一人稽古でもきっちりと型を作っている様なので
身体操作も、明確であるようです。
太極拳をやられている方の多くは武術としてではないので
身体操作の厳密さを求めないのかもしれません。
あるいは、知っている方はネット上に載せずに、知らない方が
ネット上で言及しているという事が多いかもしれません。
足裏の重心は、通常は初心の段階で先生からきつく指導されます。
ある程度技量が上れば、それを強化する為の、特殊な鍛錬も
指導されます。何よりも、自分の先生の動きを見れば、重心位置は
明らかなはずです。
ただ、重心位置について適切な訓練を受けてこないと、
見どころが分からない為に、他人の足を見ても、重心位置が
読めないという、情けない事もあります。
本来自分の師を試すものではありませんが、
人間関係が出来ているなら先生の足裏重心を観察しつつ、
先生に質問してみるのも、勉強になるでしょう。
Posted by 渡辺克敬(わたなべ かつゆき) at 23:37│Comments(0)
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