2019年03月02日
力の抜き加減・力の出し加減 示指編
太極拳では力を抜くように言われます。
初心者はその抜き加減が分かりません。
そこで、例えば手と上肢についてはこんな教えです。
人差し指を僅かに伸ばす。こんな感じで。と教えます。
見本を見せて、お弟子さんにやらせて、何度か直します。
人差し指と親指が軽く伸びて、
あとの4指は少し曲がった感じです。
こういう手で、(もちろん体幹や下肢の余分な
力みを取ることも大切ですが)
半年か、1年か2年くらい稽古をしていると、
腕の中が柔らかくなって、力が通る感じがしてきます。
人差し指は力の方向を示します。そして、微妙な力加減で
伸ばそうとすることで勁道の確保と運気の基礎が身につきます。
こうした掌と上肢が出来ると、明らかな違いが生まれます。
手解きの動きで確認が出来ます。
こちらの右手首を相手の左手で握ってもらいます。
相手はムキになって握るのではありません。
6割くらいの力で握って違いを体感してもらいます。
1.ただ脱力しただけの手で自分の右手を上に揚げる。
2.人差し指をピンと伸ばして力を入れるようにして
右手を上に揚げる。
3.太極拳の型稽古の時と同じように、人差し指に
軽く力を通すような感じで僅かに伸ばす。
この3つの違いはやっている本人よりも、手首を握っている
相手の方が分かります。
こうして太極拳の武術的身体を少しずつ創っていきます。
これは簡単な基本的な事です。
本人が普通に稽古をしていて、まともな指導者についていれば
流派による多少の違いがあっても誰でも出来ることです。
Posted by 渡辺克敬(わたなべ かつゆき) at 22:53│Comments(0)
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