2017年07月29日
人差し指は方向を指し示す
太極拳では掌を多用します。
受けや攻撃は掌を開いて行う技が多くあります。
掌の形は、太極拳を知らない方が見れば、どの流派も
同じようなものですが、実際は流派や伝承者により
かなり違っています。
私の習った双辺太極拳は、掌に丸みを持たせています。
按や劈などの攻撃で当てる部位は、母指球から手根部に
かけての所です。
型のみしか練習していない方は、この辺の感覚が
弱いようです。
実際に人を打つと、手の形や力の加減が切実になるので
型も良くなってきます。
太極拳の初心者から数年の経験者は、手の指の中でも、
示指に軽く力を通して、わずかに伸ばすようにします。
5本の指全体が、パッと花が開いたように少し広がります。
その中でも、示指が軽く伸び気味なのが、特徴的です。
こうした力加減は実際に先生に触ってもらって、身に付けて
いくものです。
示指は、技を行う時の方向を指し示しています。
例えば、海底針などでは示指が腕を先導するようにすると、
動きが良くなります。もっとも、ほかの多くの技でも、
同様のことを行ってはいますが。
こうして稽古を続けていると、体幹から指先まで
気が通る感覚が分かってきます。そうした感覚が出てくると、
掤勁がしっかりしてきますので、攻撃や受けの力も上がってきます。
もう1つ大事なことは、示指が上肢の回転の軸になるという事です。
それは、またの話に。
Posted by 渡辺克敬(わたなべ かつゆき) at 00:06│Comments(0)
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