めまい対策 乾布摩擦・鍼灸治療
高齢者の方には めまいやふらつきを訴える方がよくいます。脳外科的な問題やメニエール等の明らかな原因はなく特別な治療もしていないが、鍼灸で治らないかという相談を受けることがあります。明らかな原因疾患がなく、自律神経の不調が原因の時には鍼灸はよく効果を示します。
以前、母が強いめまいと嘔気・嘔吐で1週間ほど寝込んだことがありました。
病院では起立性低血圧との事でした。気候の変動などで体調を崩し自律神経の状態が良くないというような、説明を受けました。その後、2回ほど同様の症状が出たために、鍼灸での治療と並行して、積極的に身体を鍛えるという方針を取ることにしました。
行う事は、①気功 ②排打功 ③冷水摩擦・乾布摩擦
気功はご存じのように手軽で身体の負担が少ない鍛錬方法です。今回行う気功は足は動かさずに、立ったまま手の動きと腹式呼吸で体を鍛えるものです。
排打功は中国武術の鍛錬1つで、掌や拳で身体を打って鍛えるものです。今回は健康法として行うので、強い痛みは感じない程度に掌で背部と上下肢を叩くようにしました。
乾布摩擦は寒い期間に行いました。暖かくなってからは冷水摩擦を行いました。タオルで
背部・腹部・上下肢をこすります。
いずれの鍛錬法も、皮膚を鍛え、血行を促進して、自律神経の調整を行うものです。
こうした健康法・鍛練法は、身体全般の調子を整えて健康な身体を得るのに良い方法です。
無理なく毎日行えて、特に道具や場所にこだわることもありません。ただ、難しいのは
気功等は本やDVDを見てもなかなか習得は出来ず、それなりの先生が必要なことです。
幸い、今はフィットネスが割とどこにでもあって、スタジオレッスンで気功やヨガをやっているのでその気になれば、習う事は難しくありません。
高齢者のめまいやその他の不定愁訴などにも、気功やヨガは有効です。ウォーキングも良いですが、ある程度技術が必要な気功などを行う事で、単に筋肉を鍛える、というレベルではなく、全身の調整力を高めることが出来ます。転倒しにくくなるのはもちろん、手足のコントロールが良くなり日常生活全般に良い影響を与えます。お勧めの健康法です。
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