足裏の意念

渡辺克敬(わたなべ かつゆき)

2016年12月18日 21:07


 足裏で地面(床・あるいは靴底)を掴んで、
かつ、重心を落とす。
この感覚を得るのにだいぶ苦労しましたが、
先生の膝・下肢・足の状態を絶えずイメージして
また、身体の中の力の動きをコントロールする努力を
続けていると何とか出来る様になるものです。
重心を意識して落とす事が出来る様になると、
力むことなく、足先から踵までで床を掴む事が
出来る様になりました。
足趾だけで掴もうとするのは無理があり、
拙力(太極拳で戒めている良くない力)に
陥ります。
身体全体の放鬆が適切にできる事が必要です。
そうした、条件がある程度揃うと、重心が足裏から
床の下に落ちていく感覚が出てきます。
イメージとしては、足が砂の上にあって、
ずぶずぶと足が沈んでいく感じです。
足全体が砂の中に沈んでいき、特に母趾の
付根から重心が更に落ちていく感じです。
太極拳の型練習の場合、虚歩で立つ時。
或は、足を並べて立っていて、片足にほとんど
体重をかけずに、片足で立つ状態の時、などに
重心を落とす感覚が会得しやすいようです。
こうした感覚が出来てくると、身体が良く動く上に、
打撃の際など、必要な時には、自分の身体が
重く使えるようになります。
推手や散打でも打撃力が高まるという事です。

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