肘の使い方② 身体を引っ張る肘
指先を下に向けて上肢を自然に下げておきます。
そのまま、腕全体を僅かに外から振り回すように
前方に出します。太極拳で良く見る動作です。
腹部へ向けられた攻撃を前腕で弾く等の
使い方がなされる技です。
ここで大事なのは実戦用法よりも肘の使い方です。
肘を回転させながら肘頭(肘の尖った部分の骨)を
正中面に持ってくる事が、型稽古では
練習する注意点の1つです。
放鬆(太極拳に必要なリラックス)が上手く出来ていれば、
肘の動きで身体が自然に動いて身体が横向きになります。
手の動きが肘を動かし肩を動かし身体を動かす、という
一連の動きが円滑にできます。この時に肘の動きが
キーポイントになるわけです。
もっとも、含胸抜背が出来ていないと、
肩が前方凸になってしまいますし、手指の力加減が
悪いと上肢がうまく回らない等があり、
それを避けるべく、流派による工夫と教えが
身体各所にあります。
それでも、肘の動きで身体を動かす、と言うのは
割と一般的で普遍的なもののようです。
肘と膝の使い方は、手足の攻撃の際のキーポイント
になる、という話なら聞いたことのある方は多いと
思いますが、そういう事ですね。
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