力の運用 襟取
太極拳・眠り猫の渡辺です。
今回は身体の使い方と力の出し方の話です。
柔(やわら)や合気道などで、襟を掴まれた時に
対応する技があります。こうした関節技の
範ちゅうに入る技では、手関節や肩関節を極めたり
して技をかけます。
太極拳では、同様の局面で、
もちろん関節技もありますが、いかにも太極拳
といった技があります。
技というよりは、身体と力の使い方で相手を
沈める技術です。
襟を掴まれた時、相手の腕をただ上からゆっくり
落とすだけでは、相手の抵抗にあいます。
ところが、太極拳の身体の状態になって行うと、
見たところは、ただ腕を相手の腕に
降ろしただけなのに、相手がしゃがみます。
これは、太極拳の技術で、腕を重く
使うことが出来る為です。
具体的には、身体中の力を腕に流してそれを相手に
作用させているためです。こうした事は太極拳の
型稽古の中で養成されていく技術です。
気の流れを意識する事で、力の運用が出来る
ようになります。その為に基本的な身体の使い方が
含胸抜背や沈肩垂肘、円とう等です。
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