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双辺太極拳のはじめの部分です。立ち方、動き方に特徴があります。
形意拳・八卦掌の要素が入っている太極拳です。 全身の協調力を養うのに優れています。
詳細はコンセプトよりご覧ください。

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2022年10月09日

バランス感覚と正中線




 諸般の事情でバランス感覚が低下している60代男性Sさん。
太極拳では蹴りの動作以外にも片足に全体重をかける動きが
頻繁に出てきます。そこで色々と細かい注意をして練習してもらいました。

 まず足の裏の重心を把握する。
拇趾の付け根、小趾の付け根、踵、の3点にしっかり荷重する。
その上で踵よりもつま先側にやや多く荷重する。
更に、小趾よりも拇趾側に少し多めに荷重する。
足裏の3点に十分に荷重した上で、拇趾に少し多めに荷重するという
事になります。これは太極拳の型稽古だけでは習得に時間がかかるので
站椿や気功のような足の動きがない練習で意識的に稽古してもらいました。

 太極拳の型稽古で片足に全体重をかける時。
この時には、拇趾の付け根辺りから垂直に棒が立っていると想定して、
その棒の位置に頭を持って行くようにします。バランス感覚のいい方は
自然に行っている事ですが、それを「明確な意識」を持って行う事が
肝要です。
それを続けていると、正中線の感覚がだんだんはっきり自覚出来てきます。
具体的な視覚イメージを提示する事で、それが現実に作用するものとなります。
正中線や軸については、観念的なものや妄想にしかなっていない方もいます。
太極拳では、意念の力を実用的な道具に変換できなくてはなりません。
バランス感覚が悪いがゆえに努力をしたことで、上手く正中線の把握が出来ました。
  


Posted by 渡辺克敬(わたなべ かつゆき) at 23:30Comments(0)太極拳、武術関連の話題足の裏の話・重心

2022年08月14日

脳出血からの復活

太極拳のお弟子さんの中に、10年ほど前に脳出血を起した方がいます。
現在60代の男性Sさんです。
入院先の病院では、担当の医師から「良くなっても車いすの生活」と言われていたそうです。
そうは言われたものの、「働かなくては」との一念でリハビリに取り組みました。
入院先の病院は、1日に60分のリハビリを3回行ったそうです。
時間を見つけては自分でもリハビルを行っていました。
病院やスタッフにも恵まれたようです。
そのかいあって、当初は右側の完全麻痺で感覚もなく運動もできなかったものが、
1か月ほどで平行棒の中を何とか歩けるようになりました。
3か月の入院期間でしたが、退院の前には格好が悪く遅いものの、なんとか走れるようになっていました。
高次機能障害もあり、集中力の低下や感情の
コントロールがしにくいなどの症状もありましたが、
仕事がしたい、元の身体に戻りたい、という強烈な意思が、
心身を少しずつ立て直していきました。
若い時から太極拳はやっていたのですが、脳出血の前は少し休んでいました。
退院後2年ほどして、右下肢の症状が残っているので何とかしたいという事で
また太極拳を再開しました。

現在は、日常生活は自立しています。仕事も普通にしています。車の運転もしています。
疲れてくると右足を少し引きずりますが、歩行障害は無しです。
太極拳については、分脚などの蹴り技は十分に出来ません。また下勢のように低くなる技も苦手です。
それでも、人を投げたり打ったりは普通に出来ます。

太極拳は、例えば、足を一歩踏み出すのも軸足をどうする、出す足の膝はこうする、爪先はこうする、などなど細かい指示があります。
マリオネットを操るように巧みに身体を操作する事が求められます。
今まで無意識で行っていたものを大いなる意志の力をもって行う必要があるのが太極拳です。
そうした事が、リハビリとしても役に立ったと思われます。
今の課題は、滑らかなフットワークの為に走圏と心意六合拳にも力を入れて、日々稽古に励んでいるSさんです。


  

Posted by 渡辺克敬(わたなべ かつゆき) at 22:38Comments(0)太極拳、武術関連の話題生徒さんの声片麻痺の治療お弟子さん

2022年08月10日

含胸抜背の機能性



 
































含胸抜背という言葉は、太極拳をやっている方なら
1度は聞いたことがあるかと思います。
流派や先生によって、重要度やその形・作り方には
多少の違いはあるかもしれません。

参考までにうちの流派では。
まず、胸含抜背は無理に作るものでは
ありません。適切に型稽古を行っていくと、
技が終わった時には、自動的にその姿勢になっている
というものです。
 
例えば、双按の場合。
前に出した左右掌で相手を打つ時に、示指先端を支点にして
手関節を回します。すると、余分な力が抜けていれば肩甲骨が
必要な動きを始めて、まさに含胸抜背という形になります。
無理にその形を作ろうとしても、力んで機能性の乏しい姿勢に
なるだけです。

上手くこの形を取る事ができると、上肢と身体の間に強い繋がりができます。
例えば、上の写真は鍛錬用の8kgの鉄棒です。
これを含胸抜背の状態であれば、手の上に載せてもさほど重さを感じません。
しかし、「今から鉄棒を載せるから」と言って手を出してもらうと、
もろに8kgの重さを腕で感じる事になります。
(上の写真が含胸抜背です。下の写真は普通の状態です。
下の写真を見ると、肘の辺りが力んでいるのが分かります。)

身体と上肢を上手く結びつけて、身体を機能的に使う方法の1つが
含胸抜背です。
  

Posted by 渡辺克敬(わたなべ かつゆき) at 16:55Comments(0)